医学勉強合間のメモ

ただのメモです。医師です。詳しい情報まで見たい方には向きません。

強皮症の治療を簡単に

  • 強皮症とは
  • 治療選択 

強皮症とは

全身性の結合組織疾患。自己免疫異常による血管障害と繊維化により、結合組織に硬化性病変がきたされる。全身の結合組織で効果が起きるため、症状は多岐にわたる。

 

治療

強皮症に対して、副腎皮質ステロイドの有効性は限定的。

血流障害を悪化させないために寒冷暴露を避ける、手指の拘縮予防としてストレッチを行うなどの生活指導が重要。

また、それぞれの症状に対して、対症療法的に治療を行う。

レイノー現象→PGI₂、Ca拮抗薬、ARB

・肺高血圧症→PGI₂

間質性肺炎→シクロホスファミド

・腎クリーゼ→ACE阻害薬

 

感想

強皮症は、自己免疫がかかわる膠原病であるにも関わらず、ステロイドの有用性が限定的であることが特徴的だと思った。RA、SLE、PM/DM、MCTDなどでは、ステロイドは有用な治療の一つ。てっきり強皮症でも効くものかと思ってた。

ただ、皮膚硬化進行期には、有用性が指摘されているため、進行期に中等量で限定的に、というような使い方らしい。