【血液内科〜止血系の異常〜】医師国家試験に出る疾患の治療をまとめてみた
今回は止血に関わる疾患の治療についてまとめました。やっぱり、私はざっと教科書やビデオ講座で理解しても、理解しているだけで思い出せるレベルにまで達していない所も多かったです。こうしてまとめてみて知識が定着することも多いものですね。
1次止血、2次止血の疾患療法に対する治療法をまとめています。ではどうぞ。
治療方法 |
治療の意義
|
|
---|---|---|
von Willebrand病 |
・第Ⅷ凝固因子補充かつvWF補充 ・デスモプレシン投与 |
・von Willebrand因子は血小板粘着と第Ⅷ因子安定化に関わるため、血小板、第Ⅷ因子を投与する。 ・デスモプレシンは、1,抗利尿作用、2,vWF産生作用を持血、2,の作用を狙って投与する。 |
血友病 | ・凝固因子補充(血清低下しているものを投与) |
・X染色体劣勢遺伝(XR) ・血友病A:第Ⅷ凝固因子異常 血友病B:第Ⅸ凝固因子異常 病態にあわせて投与する。 |
播種性血管内凝固(DIC) |
・〈first!!〉抗凝固療法 ヘパリン アンチトロンビン 合成プロテアーゼ阻害薬投与
・血小板、新鮮凍結血漿投与(対症療法的に) |
病態は、血栓傾向をきたすところから始まるので、抗凝固療法がfirst!! |
免疫性血小板減少症 |
・ヘリコバクター ・ピロリ菌の除去 ・難治性の場合、脾摘 |
・ヘリコバクター・ピロリ菌との関連が示唆されている。 ・抗血小板抗体の出現により、Ⅱ型アレルギーの機序で血小板が破壊されるため、液性免疫を阻害する治療(ステロイド投与、免疫グロブリン大量投与)を行う。 |
血栓性血小板減少症 |
・血漿交換療法 ☆血小板補充は禁忌!! |
von Willebrand 因子を分解する酵素であるADAMTS13に対する自己抗体により引き起こされる疾患である。 自己抗体の除去、超高分子vWFマルチマー除去、ADAMTS13補充効果を狙い、血漿交換を行う。 ☆血栓形成を促進するため禁忌である。 |
溶血性尿毒症症候群 |
・支持療法が基本 輸液、輸血 透析療法(急性腎不全発症例に) |
- |