医学勉強合間のメモ

ただのメモです。医師です。詳しい情報まで見たい方には向きません。

麻疹の病態について分かりやすく概説。風疹との鑑別方法も

麻疹とは

・麻疹ウイルスが空気感染することによって生じる疾患。

・感染から2週間の潜伏期を経て、発熱、咳嗽、発疹が生じる。

 発熱は二峰性(発熱後一旦解熱し、再び発熱する)である。一度目の発熱でkoplik斑が口腔粘膜に生じる。2回目の発熱で全身に皮疹が出現する。

風疹との鑑別方法

麻疹の皮疹は、融合傾向があり、落屑を伴い、色素沈着が生じることが特徴的である。これらの特徴は発疹を生じる別の疾患である風疹にはないもので、鑑別のポイントとなる。

 

以下は風疹について書いた記事です。 麻疹との違いを確認ください。

mi-wanko.hatenablog.com

 

合併症

・中耳炎

喉頭

・肺炎

・亜急性硬化性全脳炎

などを合併症として来す可能性がある。

治療

解熱剤(アセトアミノフェンなど)による対症療法が中心となる。

予防

 

麻疹風疹混合ワクチンとして、2006年からワクチンの接種が義務付けられている。ワクチンの接種で高い予防効果を得られる。

また、麻疹患者と接触した後、6日以内に演繹グロブリン製剤を筋注することで発症を予防できる。