医学勉強合間のメモ

ただのメモです。医師です。詳しい情報まで見たい方には向きません。

風疹の病態・所見・治療についてわかりやすく概説

病態

風疹ウイルスによる感染症です。飛沫感染により、5~15才に好発します。発熱、発熱と同時に生じる全身の発疹、リンパ節の腫脹(頸部、後頭部、耳介後部)が起こります。発疹は、発熱と同時に生じること、落屑や融合、色素沈着を呈さないのがが特徴的で、麻疹との鑑別点となります。

合併症

免疫性血小板減少性紫斑病が合併することがあります。他に、髄膜炎、稀に脳炎が起こることがあります。

先天性風疹症候群

また、胎児に感染すると様々な合併症が起こります。

・胎児発育不全

・感音難聴

白内障緑内障

・心房中隔欠損症、動脈管開存症

・血小板減少

・小頭症、小眼球症

・精神発達遅滞

などが起こります。

予後

稀に脳炎が合併した例を除き、基本的に予後は良好です。

学校保健安全法では、発疹が消失するまでの出席停止が義務付けられています。