癌へのFDG PETの適応
癌や炎症性疾患、心疾患の診断に有用なPET検査。
癌の検査について勉強していたら、PETで診断をつけやすいものとつけにくいものがあるんですね。
それについて書こうと思います。
PET検査の適応(PET CTは割愛)は以下の通り。
1てんかん
2心疾患
3悪性腫瘍(胃がんを除く)
4高安動脈炎などの大型血管炎
主な以上のようです。
今回は、3の悪性腫瘍についてちょっと書きます。
FDG PET,PET/CT診療ガイドライン(2018)では、以下のように記されています。
"保険適用疾患に関しては現在「悪性腫瘍(早期胃癌を除き,悪性リンパ腫を含む.)」と されている.従って早期胃癌以外であれば肉腫を含む全ての悪性腫瘍に保険適用可能である.一方適用要件は「他の検査,画像診断により病期診断,転移・再発の診断が確定できない患者に使用する.」とされ,PET および PET/CT 検査の実施前に他の臨床検査や画像診断 が実施されていることが必要である"
早期胃癌以外の悪性腫瘍で、他の臨床検査、画像診断がなされている症例に適応される、ということですね。
癌へのFDGPETの適応について、以下のページがまとめられてて良いなと思いました。
上記のサイトによると、
•分化型胃癌以外の胃癌
•乳頭状腎癌以外の腎癌
•前立腺癌
は集積が悪いようです。
また、膵癌も集積が悪い例が多くあるそうですね。
尿路上皮癌は、排泄されたFDGPETにより、確認しづらいのだそう。
ただ、癌自体はFDGPETをよく取り込むため転移巣の確認には良いそうです。
ほとんどの癌はFDGPET検査の適応になるけど、癌の種類によって、取り込み方が違うから、推奨されるものは違う、ってのが面白いというか、難しいなと思いました。